Breakin'80年代中ごろはブレイクダンスの時代でもありました。代表作はなんといってもこのサントラ「Breakin'」でしょう。シングルカットされたBreakin'は、84年、ビルボードの一般チャートで9位にまで上がりました。

日本でもブレイクダンスが流行りました。私も真似をしたものです。北国札幌育ちなもので、雪の上で、「ウインドミル」とかをくるくる回って練習したのが恥ずかしい思い出です。

この映画は米国でヒットし、続編も作られました。主役はいずれも男2人女1人。女性の踊りはたいしたことはないのですが、男が2人とも上手だったのを思い出します。「ターボ」と「オゾン」という役名で、2編ともに主演していました。

ストーリーはとんでもなくダサいわけですが、ディスコ・ダンス系映画とはそんなものです。80年代では「フラッシュダンス」や「キャント・ストップ・ザ・ミュージック」や「ステイン・アライブ」がそうでした。70年代では、かのドナ・サマーが出演した「サンク・ゴッド・イッツ・フライデー」も物語性が乏しかった。「フラッシュダンス」をのぞき、いずれも無理してビデオをコレクションしてしまいましたが、一回見たきりですね。

ブレイクダンスは、立ち技、寝技(床技)ともに、今の踊りにもかなり応用されているようです。ただ、もっと複雑になっていて、私にはもう完全に無理です。まず体がついていけませんな。

Breakin'はLPではよく廉価中古盤で目にするものの、CDはなかなかない。私が持っているのも、eBayで購入した海賊盤みたいなやつです。音はまあまあ。それでも、初っ端に収録されているBreakin'のイントロは、ヒップホップ系特有の乾いたシンセ音と重低音の組み合わせが特徴的で、今聞いてもカッコがいい。思わず踊りたくなってしまいます。意外にも9曲目にはチャカ・カーンの「エイント・ノーバディー」が収録されています。これもヒットしましたね。

続編には、変な口ドラム音が炸裂するダンスヒット「ディン・ダー・ダー」(ジョージ・クランツ)などが収録されていますが、やはり一作目の方が記憶に残るアルバムとなりました。