2005年03月16日

ボーイズ・タウン・ギャング (Boys Town Gang)

Boys Town Gang日本では「君の瞳に恋してる」があまりにも有名なBTG。でも、世界的にはほかにもいくつかディスコの名曲を残しています。このCDは後に発売された国内盤ベスト(ビクターエンタテインメント)よりも収録曲数が少ないのですが、Disco Kicksのロングバージョンが入っていて貴重です。でも、ベスト盤よりも珍しいとはいえ、中古CD屋では300円とかで売られているところが悲しいのですが。

BTGについては、スリー・ディグリーズのカバー「天使のささやき」が好きな曲です。チャートインはしなかったものの、哀愁誘うメロディーが耳に残る逸品です。このCDにもベスト盤にも入っています。数年後、マグダ・レイナという女性もこの曲をカバーしていて、米ディスコ・チャートでは53位に入る健闘を見せています。日本のディスコでもよくかかっていました。

レーベルはMoby Dick。米サンフランシスコに拠点を持ち、ハイエナジー系の曲をよくリリースしていました。代表的なのはSex DanceやRocket To Your Heratで有名なLisaですが、ヒッピーやボヘミアンが多く集まるSFの自由な土地柄もあり、ゲイ・アーチストが多数、関わっていました。80年前後のヒットメーカーであるパトリック・カウリーもその一人で、American Dream(演奏アーチストはHot Posse)というヒット曲をこのレーベルからプロデュースしています。

このパトリック・カウリーは残念ながら、82年、ほかの多くのディスコアーチストと同様、エイズで亡くなってしまいました。ボーイズタウンギャングのプロデューサーのビル・モトレー(Bill Motley)も86年、エイズで亡くなっています。今と違って、「ゲイがエイズに感染する」というケースが多かった時代でした。フリーセックスとドラッグという快楽主義に彩られたディスコは、エイズの広がりとともに死んだとも言われています。

ディスコ文化は、こうした「しゃれにならない」ことは致命的です。「底抜けにおばか」でいられるうちが華なのです。日本のバブル経済期後半、東京六本木の「トゥーリア」で起きた、死傷者を何人も出した機材落下事故にも、同様のことが言えると思います。快楽主義とは、線香花火のようなもので、夢の火種がぽとりと落ちると、一気に暗くなってしまうものなのです。

「君の瞳…」は、私が7、8年前、ダンスクラシック系のパーティーDJをやっていたときにも、よくラストにかけていました。だって必ず盛り上がるんですから。狂喜乱舞状態になる。そんなラストシーンが決まった後、ゆるいスロー系の曲に変えて、照明を明るくして…。「宴の後」は、心地よさとともになんだかもの寂しさも漂います。踊り狂った自分を少し気恥ずかしく思ったりして。一気に日常に引き戻されます。

ディスコは、ばか明るくて楽しいだけではない。いくばくかの哀しみもたたえているからこそ、人の心にいつまでも残るのだと思っています。

Moby Dickレーベルの関連ページ


mrkick at 02:37コメント(4)トラックバック(0)Disco | 80年代前半 この記事をクリップ!

トラックバックURL

コメント一覧

1. Posted by chibigyang   2005年12月14日 18:22
このグループは日本的DISCO最強楽曲であり、これまでもそしてこれからもこの曲以上にターンテーブルに乗る回数を超えることはないであろう永遠のCLASSICS「Can‘tTakeMyEyesOffYou」という事になるとは思いますが、他の楽曲もその完成度は素晴らしいものが多数ある中、前者の存在が大き過ぎて過小評価に終わってしまった部分も隠せないグループであったのでは?と以前より感じておりました。個人的には1stに収録Ain’tNoMountainHighEnough(ダイアナ・ロスのカバーですね。)とRememberMeのSuite好きですし、2ndにもCan‘t以外にもいい曲あるし、3rdでは豪華ゲストを交えてのメドレー(QueenOfFools、MaybeThisTime、HotHot大好きです)や、 つづく
2. Posted by chibigyang   2005年12月14日 18:22
つづき
なんといってもオリジナルの良さを十二分に生かしたWhenWillISeeYouAgainが入ってるし、いいグループだと思います。ヴォーカルはジェシカ・ウィリアムス時代が一番良かったかとは思いますが、それにしても僕の中ではやっぱり偉大です。もっと長くやって欲しかった。
3. Posted by cityboy   2009年04月19日 10:35
男たちの街のヤクザ!ヤクザは恐ろしいが彼女たちのようなキュートなヤクザなら(笑)といった女ヤクザがゲイの若者を逆ナンパする、そんなイメージの「君の瞳に恋してる」ですが僕の小さい頃流行った曲だったんですね。でも今でもトレンディーに感じます。いまコミックでボーイズラブが人気ですしゲイの方々にも理解がありますが、だだ小生はノンケです。
4. Posted by mrkick   2009年04月19日 14:01
コメントありがとうございます。よくよく調べると差別やエイズといった悲しい背景もあったりしますが、この曲自体は、もう文句のつけようがない名曲ですね!

(ちなみにここのコメント欄、以前はもっとあったのですが、不具合でいつのまにか大部分が消えてしまっております・・・・・・泣)

コメントする

名前
URL
 
  絵文字
 
 
  • livedoor Readerに登録
  • RSS
  • livedoor Blog(ブログ)