Christmas Jolliesパーラメントが40人構成、ってなわけでびっくりしていたら、もっとすごいのがいました。サルソウル・オーケストラはなんと50人だったそうです。もう、おなかいっぱい状態です。

…というわけで、時節柄、今回はこの大編成楽団のクリスマスアルバムであります。ディスコのクリスマスアルバムというのは意外に少なく、これ以外ではスターウォーズのサントラをディスコ化したMecoとか、軽〜いシンセディスコ「Dance & Shake Your Tamborine」でおなじみのユニバーサル・ロボット・バンドとかが、それなりのものを出した程度。ですから、往時、年末には世界中のディスコでサルソウル・ソングが乱舞した、と伝えられています。

サルソウルのクリスマスアルバムは76年と81年に1枚ずつ出ておりまして、1枚目の方がビンセント・モンタナ・ジュニアが、2枚目の方がパトリック・アダムスがプロデュース。両人とも、ディスコ界ではかなりの有名人です。

内容は、基本的に一般的なクリスマスソングの焼き直し。1枚目はオーソドックスなフィリーサウンドの趣き(代表曲:クリスマス・メドレー)、2枚目は少しファンキーでキックが利いた文字通り「80年代風」となっています。

まあ、実は今、それを聴きながらこれを書いているのですけど正直、違和感いっぱいです。ディスコって、クリスマスに似合っているようで、ホントはあまりそぐわないのではないか、と思います。ディスコというものは年中、クリスマスみたいなアホ空間だし、それに年末年始などの祭事が重なってしまうと、もうやっぱり「おなかいっぱい」な感じになるのですね。いや、逆に、より一層盛り上がるという考え方もありますが。

サルソウルは、当然ながら、「サルソウル・レーベル」の看板オーケストラでして、普通のディスコヒットもたくさん出しています。かのジョセリン・ブラウンがボーカルで参加しており、2枚目のクリスマスアルバムでも迫力ボイスを聞かせております。

「そつなくまとめたね!」といった感じのサルソウル・クリスマス…ですが、CDはけっこうレア盤になっています。特に1枚目の方は、90年代にリミックスされた再発盤は数多く出回っているものの(写真右下)、LPと同じの素朴なオリジナル(写真上)はめちゃめちゃ少ない。81年の2枚目の再発CDも、最近は見かけなくなっています。せっかくの貴重な「純正クリスマスディスコ」なんですから、どしどし再発してほしい…とは思いつつも、需要はあまりないでしょう(しょんぼり)。

Christmas Jollies 90s