Paul Hardcastle 2本業多忙のため更新率が非常に低い今日このごろの当ブログですが、今回は特別に4年前に一度紹介したポール・ハードキャッスルさん(写真は1999年発売のDisky盤ベストCD)に再び登場していただきます。

というのも、数ヶ月前に登録したFacebook、Twitter、MySpaceなどの英語版のSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)を通して、世界のディスコ関係者からEメールやメッセージが届くことがあり、その一人にポールさんが含まれていたからです。

ポールさんは以前に紹介したとおり、80年代前半からディスコミキサーとして活躍した、英国出身のシンセ奏者で、85年発売の斬新な“反戦ディスコ”「19(ナインティーン)」や、前年の84年発売の「Rain Forest」の大ヒットにより、広く世に知られるようになりました。ユニークなところでは、D-Trainのディスコヒットとして知られる「You're The One For Me」のカバーヒットも出しています。

とりわけ、彼の叙情的かつ詩的なシンセの作曲技術は、ディスコ的に言っても、ジョルジオ・モロダー(Georgio Moroder)、セローン(Cerone)、パトリック・カウリー(Patrick Cowley)、さらにはヴィンス・クラーク(Vince Clarke)、トレヴァー・ホーン(Trevor Horn)、フィリップ・ウォーキー(Philip Oakey)といった英国の超大物ニューウェーブ・アーチストたちにもひけを取らないほどの貢献度だと思います。

ただ、90年前後からは、鋭角的なダンスミュージックからは少し距離をおき、スムース・ジャズ、ジャズ・フュージョン系のミュージシャンとして大活躍しております。特に本国では相当な大物の部類です。

「友達の友達は友達」というわけで、ネット上での輪が広がっていく中で、ポールさんとも接触を持ったということなのです。先日「友達になりませんか?」という例のミクシーでもお馴染みの友達リクエストが来たので、簡単なメッセージとともに、リクエストに「OK」と書いて送り返したところ、その返事が来たのです。

Thanks Masanori,
I have been to Tokio a few times, I had a few no 1 hits on the tokio hot 100 around 1994 , my favourite meal was tempura udon ha-ha

……とまあ、以上のような短い内容なのですが、なんだか日本にはもともと好印象を抱いているようです。簡単に訳すと「マサノリありがとう。東京には何度か行ったことがあるし、94年ごろには「東京ワンハンドレッド(100)」というチャートで1位を取ったことがあるんだよ。私の好物は天ぷらうどんなんだ、アハハ」ということでした。

さらにやりとりを続けていくうち、今度は私のリクエストに応えて、日本のディスコファンに向けてメッセージを寄せてくれました。

「こんにちは日本のみなさん。以前に訪れた東京では、とても楽しい時間を過ごしました。そのときの暖かい声援に感謝します。4月「19」日には、日本人の手によって作られた「19」のリミックスバージョンも発売されます。これからも応援よろしくお願いします。2010年2月、ポール・ハードキャッスルより」

といった内容です。とても気さくな感じの人です。確認はしていませんけど、新しいリミックスバージョンが出るようです。私は基本的に「オリジナル主義者」もしくは「70-80年代主義者」なので、やっぱりポールさんの原曲にかなうものはない、との考えですが(だからクラブ堂ではなくディスコ堂)、お好きな方はチェックしてみてはいかがでしょうか。

まったく、ネットは、地理的距離を縮めてくれる面白い道具だと思います。しかも私にとっては、仕事で使うことも多い英語の修行にもとても役立ちます。趣味と実益を兼ね備えているわけですね。

これからも、知人、友人になったディスコアーチストやディスコ関係者を折にふれ紹介していくつもりで〜す。それではまたいつの日にか(なるべく近いうちに)! 次回は通常のパターンで行こうと存じます。

*ポール・ハードキャッスルの公式HP
http://www.paulhardcastle.com/