L.T.D.L.T.D.は、Love, Toghetherness & Devotion(愛・調和・献身)の略。70年代まではジェフリー・オズボーンがリードボーカルでした。

1968年米サウスカロライナ州グリーンズビルで結成。間もなくニューヨークに移りますが鳴かず飛ばず。ジェフリーをボーカルに加えて、さらにロサンゼルスに移ってようやく陽の目を見ました。バンド名からも分かるように、バラードがこの人たちの真骨頂。ジェフリーの深みのある甘〜いボーカルが冴え渡ります。最初のヒットは「ラブ・バラード」(76年、R&Bチャート1位)です。

ディスコ的には、77年の「バック・イン・ラブ・アゲイン」(R&Bチャート1位、ディスコチャート19位)ですね。コモドアーズやオハイオ・プレイヤーズ、ワイルド・チェリーあたりに似た曲調で、落ち着いた感じのミディアムファンクとなっております。79年の「ダンシン・シンギン」も、なかなかの佳曲。「バック・イン…」よりもっとアップテンポで、ディスコブーム最盛期を忍ばせます。

日本ではかの「キッキン・バック」(81年、米ディスコチャート36位)が超有名。正真正銘のダンスクラシックでございます。ジェフリーが80年にソロに転向してしまい、既にボーカルは変わってしまっていますが、踊りやすさ、ノリやすさは最高ランクに属すると思います。ストリングスとホーンセクション、それにボーカルが実にうまく調和しています。変化に富んだ跳ねるような曲調なので、動きにメリハリをつけて踊れれば、なかなか格好いいですね。

キッキン・バックは12インチが断然オススメ。アルバムより2分長い約8分もあって、がんがんに盛り上がることウケアイでございます。ちなみにこの曲、当時は「チキン・バック」「チッキン・バック」と発音する人がけっこういました(「ニワトリの背中」だ!?)。

CDは、写真のベスト盤「グレイテスト・ヒッツ」が一応、代表曲が網羅されていて良いのではないでしょうか。個別アルバム的には、ディスコ系プロデューサーのグレイ・アンド・ハンクスが関わった「サムシング・トゥ・ラブ」(「バック・イン…」収録)、もろディスコアルバムの「デボーション」(「ダンシン・シンギン」収録)キッキン・バックが収録されている「ラブ・マジック」あたりがオススメですね。ただし、ラブ・マジックはCD再発なし。ほかはCDあります。