
このアーチストの情報は少ないのですが、カナダの男女デュオで、典型的なダンス・テクノポップ。ほどよくチープでキッチュなシンセサイザー音が、踊り心をくすぐります。代表曲は「リビング・オン・ビデオ」。基調ビートからはじまり、小節が進むごとに一つ一つ楽器音が重なっていくという、ありがちながらも乗せられる「音重ねイントロ」を特徴としています。途中で「ストップ!」と男のかけ声が入っていました。
もう一つ、好きな曲が「3-Dダンス」です。これはBPMが160ぐらいあって非常に速いのですが、男女ボーカルの掛け合いが実に軽妙でノリがよい。釈迦曼陀羅ではリミックスバージョンが主にかかっていたのですが、アルバムのものよりもエフェクターを多用し、ずっと重厚なつくりになっていて迫力がありました。
「リビング…」の12インチは地元のレコード屋ですぐに買えましたが、「3-D…」のリミックスはどうしても手に入らず、当時、東京六本木にあった「ウィナーズ」というディスコ用レコードショップに電話して注文したのを覚えています。まあ、届きはしたものの、音質はいまひとつでしたけれど。
久しぶりに聞いてみると、いかにも80年代って感じですね。曲のタイトルや歌詞なんかをみていても、ようやく一般化しはじめたコンピューターへの好奇心や憧れが織り込まれています。マイナーな「ニューウェーブサウンド」といえます。音的には、同じカナダのメン・ウイズアウト・ハッツとか、当時たくさんあったイギリス系テクノポップグループ(デペッシュモード、ヤズーなど)をほうふつとさせます。
写真のCDは、またまたユニディスクのベスト盤。代表曲がきちんと入っていますが、「3-D」のリミックスは入っていません。

> 六本木のウィナーズは新宿にもありました。12インチシングルは1枚2000円してたと思います。六本木や新宿の他に渋谷や横浜のディスコのDJの人達が12インチシングルを買ってた(仕入れてた)お店でした。リビングオンビデオは2〜3枚持ってます。当時は色々なレーベルがあり、大手のレーベルを頂点にして子会社や孫会社や提携してるレーベル等があり色々なバリエーションがありましたね。懐かしいです。