マイケル・ゼーガー・バンド日本盤のディスコものCDは確かに音は良いのだが、コレクター的な集め方をしていると、やはり物足りなくなってくる。2000枚も3000枚も物好きで集めていれば、それも仕方ないと思うのだが、このCDは別である。

何でこんなCDが出たのか、今だにちょっと不思議なくらい。いや、本当にうれしかったのである。もう6年くらい前になるが、安易なジンギスカンとかEW&Fではなく、日本盤できちんとした再発ディスコCDが出たのを知って、即買いしてしまったのを憶えている。レーベルはなんとテイチク。昔は得意の演歌だけではなく、こうしたディスコも手堅く発売していたのである。

黒鉄ヒロシ画のジャケットで知られる「レッツ・オール・チャント(邦題チャンタでいこう!)=1978年」のロングバージョンだけではない。マイケル・ゼーガーが手がけたホイットニー・ヒューストンの母シシー・ヒューストンのディスコヒットThink It Overのロングが入っているのがうれしい。ほかの曲もかなりオススメだ。

それにしても「チャンタ」は良い。ディスコの曲が流れる映画でもしょっちゅう使われている。「フー!フー!」の掛け声よろしく、典型的な「おばかディスコ」全開なのである。もちろん踊りやすさも文句なし。マイケル・ゼーガーはその後まともな音楽人となって、今ではアメリカの音楽大学の教授なんぞをしているらいが、この時代をぜひとも恥じないでいてほしい。