
これはもう、イントロから入ってくるハンドクラップ(手拍子)が印象的な、初期ソウルディスコの代表曲の一つです。
グループは、モータウン・レコードの看板作曲家だったノーマン・ホイットフィールド(Norman Whitfield)が手がけました。美声で知られるグエン・ディッキー(Gwen Dickey)を女性リードボーカルに据えて、カーウォッシュ以降も「Do Your Danc」(77年、ディスコ20位)、相当にドンドコ路線な“ぴゅんぴゅん、ぽんぽんディスコ”「Is It Love You're After」(79年、R&B31位)などのダンスヒットを世に送り出しました。
彼らは基本的にはファンク色の強いダンスミュージックを持ち味としているのですけど、実はスローバラード部門でもかなりの実績を残しています。「I Wanna Get Next To You」(77年、R&B3位、一般10位)、「Oh Boy」(77年、R&B3位)、「Love don't Live Here Anymore」(78年」、R&B5位)などのしっとりした曲も好評を博しました。「Wishing On A Star」(78年、R&B52位)というR&B界屈指の名曲もあります。特にグエンさんの抜けるほど透き通った高音ボーカルが、深い味わいとぬくもりを与えています。
80年にはグエンさんがソロを目指して脱退。すると、勢いは急速に衰えていきました。ちょうどディスコブームも終わったころで、ほかの多くのソウルディスコグループと同様、イメージをうまく変えることができなかったようです。結果的には、最初のヒットである「カー・ウォッシュ」を越えるヒットは出なかったのです。
それでも、グループは新しい女性ボーカリストを迎えて活動を存続し、アルバムを出し続けました。どれも80年代のシンセサイザーの打ち込み音が随所に入り、“いかしたダンシングパワー”がさらに拡大しているので、個人的にはけっこう出来が良いと思っております。
例えば、久しぶりにディスコチャート8位まで上昇した「R.R. Express」(81年)も、列車と踏切の音が入る「鉄道ディスコ」としてユニークです。82年発売のアルバム「Stronger Than Ever」に収録されている「Fire In In The Funk」や「Talk To Me」なんて、「バーケイズかコン・ファンク・シャンのパクリか?」というぐらい、ベタに流行路線に乗っていて、ディスコ的にはとても好感が持てます。
CDはアルバム、ベストを含めてけっこう再発されています。写真は復刻盤を大量にリリースしている米Rhinoのベストで、グエン時代の主な曲が一応まんべんなく入っていています。特筆すべきは、ここ数年、80年代以降(つまりポストグエン時代)も含めて彼らのアルバムのCD再発が相次いでいることで、今ならアマゾンなど各種通販でも比較的容易に入手が可能になっております。
> DISCOGSは私も愛用しています。
> PAYPALで決済できる点が手軽で、送料の元を取ろうといつも買い過ぎてしまいます。
> GEMMもよく使いますが、DISCOGSの方が今はポンドが安いのでお買得ですね。
> ということで、ROSE ROYCEのBEST LOVE PROMOも
> 日本中では9000円以上らしいですね。